毎月それなりの収入があり、自分では特別な贅沢をしているつもりもありません。
なのにいつしかお金のことを考えると、得体の知れない不安を感じるようになっていったのです。
振り返ってみれば、そのきっかけは20代半ばで経験した「初めての入院と手術」でした。
当時の私はただ毎日をやり過ごすことに必死で、自分のお金の状態を全く把握できていませんでした。
この記事ではそんな私が、家計管理を通じてどうやってその不安を解消していったのかを、実体験をもとにご紹介します。
- 不安を強く感じるようになったきっかけ
- 知識不足で直面した、お金のリアルな失敗
- 家計管理が「安心感」につながった3つの理由
お金の不安のきっかけ:入院と手術が決まったときの動揺
私がまだ20代半ばだった頃、会社員として一人暮らしをしていました。
毎日残業が続き、終電近くまで働くことも珍しくありません。
週末は溜まった家事をこなし、体を休めるだけで精いっぱいの生活。家計簿をつける余裕なんて微塵もなく、文字通り「今日という日をやり過ごすこと」に必死でした。
当時の手取りは20万円ほど。贅沢をしなければ、生活していく分には大きな問題はありません。
ただ、今振り返れば少し時代錯誤な環境で、残業代もボーナスもありませんでした。
それでも「仕事を通して技術や経験を積める時期、今は勉強の期間なんだ」と自分に言い聞かせ、納得するようにしていたんです。
仕事にはやりがいを感じていたし、毎日が忙しすぎて、将来のことを深く考えないようにしていた部分もあったのだと思います。
当然、病気やケガなどの「突発的な支出」への備えなんて、全く考えられていませんでした。
「知らない」ことが不安を大きくした
追い打ちをかけたのは、知識のなさでした。
当時は「高額療養費制度」や「傷病手当金」といった、自分を守ってくれるはずの制度を全く知らなかったのです。
に傷病手当金については、知らないまま手続きもせず、結局は単なる「欠勤」扱いになり、収入が減ってしまいました。
りっすー「知らない」「備えていない」。このダブルパンチが、私を強い不安へと追い込んでいきました。
「収入がある=安心」ではないという現実
数ヶ月後に入院と手術が決まったとき、真っ先に頭に浮かんだのは「お金は足りるのだろうか」という恐怖でした。
人生で初めての経験です。医療費がいくらかかるのか、入院期間がどれくらいになるのかも分かりません。
入院中も家賃や光熱費などの固定費は容赦なくかかります。さらに、仕事を休むことで収入がどうなるのか、当時の私は具体的に想像したことすらありませんでした。
このとき初めて、「収入があるからといって、安心ではない」という現実を突きつけられたのです。
不安の正体は「お金がないこと」ではなかった
振り返ってみると、私の不安の正体はとてもシンプルでした。
- 毎月の収支をきちんと把握していなかった
- いくら貯金があれば安心なのか分からなかった
- 「もし数か月働けなくなったら?」という想定をしたことがなかった
収入自体は十分だったのに、「把握していないこと」「想定できていないこと」が不安を肥大化させていたのです。
お金が物理的に足りないわけではなく、「未来が見えない」という状態が一番怖かったのだと、家計管理を始めてから気づきました。
家計管理を始めて最初にやったこと
最初にやったことは、とてもシンプルでした。
①固定費を一覧にしてみた
まず最初に、毎月必ず出ていくお金を紙に書き出しました。
これだけで、「毎月最低これだけは出ていく」という基準ができ、少しだけ気持ちが楽になりました。
② 変動費を洗い出してみた
次に、固定費以外の支出を整理しました。
最初から完璧にする必要はありません。思いついた項目を少しずつ追加していくだけで、自然に家計の全体像が見えてきます。


家計管理で「お金の不安」が減った3つの理由
①お金の流れが「見える化」されたから
「なんとなく不安」は、正体が分からないから怖いのです。
毎月いくら入って、いくら出ていくのか。数字で分かるようになると、「あ、こういうことだったのか」と納得できます。
この納得感こそが、一番の安心材料になりました。
②使っていいお金・ダメなお金の境界線ができたから
以前は、お金を使うたびに「これ、無駄遣いじゃないかな」と自分を責めていました。
今は、固定費と貯金を先に確保して、残ったお金は「使っても大丈夫」と決めています。
カフェのコーヒー一杯も、友達との外食も、心から楽しめるようになりました。
罪悪感が消えると、心の余裕が生まれます。
③最悪のケースを数字で想定できるようになったから
「もし収入がゼロになっても、貯金がこれだけあるから3ヶ月は生活できる」 そんなふうに、感情ではなく数字で考えられるようになりました。
【感情 → 数字 → 安心】。この流れが確立されたことで、不安は「ただの課題」に変わりました。
家計管理は「安心」を手に入れるためのツール
家計管理をしても、不安がゼロになるわけではありません。予期せぬ出費があれば、やはり焦ります。
ただ、「不安の質」は変わりました。
「どうしよう」という漠然とした怯えから、「今月は予算オーバーだから来月で調整しよう」という具体的なコントロールに変わったのです。
家計管理は、余裕がある人がやるものではありません。
むしろ、お金に余裕がないと感じる人ほどその効果は絶大です。



しっかり「把握」していれば、後で軌道修正しやすいので、漠然とした不安は減っていきます。
これから家計管理を始める人へ
最後に一つだけ伝えたいのは、「完璧を目指さないでください」ということです。
私も最初は1円単位で合わせようとして挫折しました。最初は「今月はこれくらい使ったんだな」と知るだけで十分です。続けていくうちに、自分の使い方のクセが見えてきます。
焦らず、自分のペースで。 家計管理は、不安を消す魔法ではありません。
でも、不安と正しく向き合えるようにしてくれる「盾」になります。
あなたの不安が、少しでも軽くなりますように。








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